社会の変化で子育てを取り巻く環境が変化し、「孤育て」という言葉も生まれている今。子どもの育て方、接し方に悩む親御さん……特に「ママ」が増えています。

「子どもをどんな風に育てたらいいか、どう接したらいいか悩んでいる」
「子どもの才能を伸ばしてあげたいけれど、親がどうあるべきか正解がわからない」
「悩みを誰かに相談したいけれども、気持ちを打ち明ける“友だち”がいない」

こういった子育ての悩みは、「プラス思考」で解決できる……そう語るのは、岐阜県で約300人の生徒を持つ人気ダンススクールを経営する澤田由起子氏、通称「YUKKY先生」。

自身も14歳・11歳・6歳と３人の子を持つ母親であり、巨大人気スクール経営やダンス講師として活躍するYUKKY先生は、15年ものスクール経営の中で、これまで多くの子どもたちやその親達と接し、さまざまな親子関係やママたちが抱える「悩み」に直面してきました。そしてそれらの悩みが、大抵「マイナス思考」に起因することに気づきます。
「ママがマイナス思考だと子どももマイナス思考になる。逆に、ママがプラス思考だと子どももプラス思考になる。子どもに一番大きな影響を与えるのはお母さん。子育てに行き詰まった今の環境を変えたければ、まずはお母さん自身が前向きに変わることが大事」
そうYUKKY先生は語ります。

また、子どもの「好き」や才能を伸ばしてあげたい……多くの親がそう思っていますが、良かれと思ってやっていることが子ども自身の枷になることも。そんな中、先生のダンススクールでは子ども自身の「人間力」育成を何よりも重視しています。たとえセンターを取られても、「すごいね、おめでとう」と言えるようになろう。上手になっても謙虚と感謝を忘れないでいよう、そうしないとダンスも上手にはならない……と。子どもにこのことを教えるには、お母さん自身もそういったことを学び、成長することが大事。ここにもまた、「プラス思考」が大きく関わってきます。

じつは本書で見逃せない点が一つあります。それはYUKKY先生のポジティブマインドもまた、自身が母から受け継いだプラス思考が柱になっているということ。まさに「母の心の在り方が、子どもに大きな影響を与える」ことを裏付けているといえるでしょう。

この本には難しい「子育て論」は何１つ書かれていません。しかし、子育ての当事者であり、数多の子どもたちの才能を育ててきた指導者でもあるYUKKY先生の言葉は、多くの子育て中の人の心をラクにしてくれるはず。そしてお母さん自身がポジティブマインドに変わることで、大人同士の人間関係や自分のこれからの生き方にも、プラスに向き合うことができるでしょう。

悩んでいるあなたにこそ読んでほしい、そんな１冊です。

【目次】
はじめに

第一章 「究極のポジティブ」YUKKY先生はこうやって生まれた
・18歳で選んだ、大好きなダンスの道
・前向きマインドは母がつくってくれた
・スクール運営と子育てで知った、子どもそれぞれの違い
・ダンスが育てるのは「人間力」
・「他人と比べる」がネガティブを産む

第二章　プラス思考が子どもの才能を伸ばす
・子どもの評価イコール自分の評価、ではない
・親は子どもの「ファン」であり「理解者」でいよう
・「うちの子には無理」が子どもの可能性を潰す
・信頼が子どもの才能を開花させる
・プラス思考でいるためにYUKKY先生がやっていること

第三章　YUKKY先生流「子育て術」
・「仕事と子育て」どう両立する?
・心の支えは信頼できる友人たち
・こんなときはどうする?　声掛けアドバイス
・子どもの手の放し方
・子どもの自立を喜びだと思おう
・自分の居場所をつくるには

おわりに

著者プロフィール

【著者プロフィール】
澤田由起子（さわだ・ゆきこ／YUKKY先生）
PEACE☆DANCE代表。ダンスの専門学校でチャイルドスポーツや児童心理学について学び、15年前に現在のダンススタジオを開設。現在は岐阜県柳津市を中心にキッズダンススタジオや体操教室を運営する。