内容紹介
「従業員がどんどん辞めていって困っている」「良い人材が入ってこない」「会社のことを考えているのは自分だけだ…」このような悩みを持つ経営者の方は多いものです。
問題の原因は、経営者と従業員がお互い自己の利益を考え過ぎることによって、損得だけの関係性になっているところにあります。経営者は会社の利益を、従業員は自分の権利を確保しようと考えてしまうのです。しかし本来は、お互い会社の経営を悪くしようなどとは考えていません。皆がただ、「今よりも幸せになりたい」と思っているだけなのです。
人は損得の関係ではなく、信頼関係でつながることが大切です。それは経営者と労働者であっても変わりません。そのためには、より立場が上の人から歩み寄っていかなければならないのです。
本書では、25年間様々な企業のコンサルに入ってきた著者が組織開発で会社を立て直した多くの事例を踏まえながら、「今いる社員の力を最大限発揮させる方法」「人材枯渇の時代を生き抜くためにすべきこと」「社長が持っておかなければならない心構え」などについてお伝えしていきます。
組織を良い方向に変えていくためには、根気と粘り強さが必要です。一筋縄ではいかないこともたくさんあります。しかし早い段階で組織開発に取り組むかどうかが、将来の会社の命運を大きく左右すると言っても過言ではありません。この本を読んで実践していただき、組織開発の第一歩を踏み出しましょう。
【目次】
第1章 業績が伸びないのは誰のせい?―社長と社員の悪循環
・「働きやすい環境」と「働きがい」
・今そこにある「人材枯渇」の危機―従来思考では生き残れない!
・令和は人材の奪い合いという名の戦国時代
・社長の孤独
第2章 経営者よ、今こそマインドを切り替えろ―会社を守る組織開発
・さまざまな価値観で働く労働者たち―ピンチをチャンスに変えていく
・従業員は能力を最大限まで発揮出来ているか?
・組織開発と人材育成は別だと知ろう
・「どうやって従業員を働かせるか」という意識から離れよう
第3章 会社を伸ばす組織開発をどう進めていくべきか
・「上2割・中6割・下2割」の法則を知る
・社長の代弁者を作れ
・実際に行った組織開発のエピソード紹介
・オンラインセミナーの指導紹介
あとがき
読者限定プレゼント
著者プロフィール
【著者プロフィール】
中村 秀和(なかむら・ひでかず)
社会保険労務士法人ココフル 代表社員 社会保険労務士
株式会社ココフル 代表取締役 2級キャリアコンサルティング技能士
一般社団法人未来に輝く企業づくり研究会 代表理事
1967年生まれ。大阪工業大学で機械工学を専攻し、エンジニアを目指す。大学卒業後、東京エレクトロンに入社。自身の思いに反して営業部に配属されるが、そこでの先輩との出会いが自身を大きく変えた。営業職の楽しさを見出しつつも、自分に裁量権がある仕事がしたいと考え家業の花屋を継ぐことを決意。3年間の修行生活の中で中小企業における労働環境に疑問を持ち、労務に関する勉強を始める。自分と同じように中小企業の経営に不安を持つ人を助けたいと思い、社労士になることを決意。2度目の試験で社労士に合格し、平成10年社労士として開業。