内容紹介
東洋医学にルーツを持つ「鍼灸(はり)」。体に細い針を打ち込み、筋肉をほぐしたり、ツボを刺激したりして、心身のあらゆる不調や疾患に対してアプローチする、非常に有用な医療・医学です。
鍼は投薬や手術、カウンセリングなどをおこなう一般的な医療・医学(西洋医学)と比較すると、やや知名度が低いかもしれません。しかし西洋医学、ひいてはその他の見地からのアプローチでは解決できなかった心身の不調を劇的に改善できる可能性を、鍼は有しています。
それだけに、全国に鍼を扱う鍼灸院が数多く存在します。そして鍼を扱う者には国家資格として免許が与えられます。これは、鍼というものが、十分な効果があることの証左だと言えるでしょう。
本書では、鍼というのがどういうものか、 どのような効果が得られるのか。痛そうに見えるけれど、どのくらい痛いのか。気持ち良いものか。そして、どのような効果が得られるのか。現役のはり師が解説します。
そして筆者が10万人、20万件以上の症例に携わっていくなか、一つ核心したことがあります。「頭寒足熱」の状態が、人間にとって自然で好ましい状態であること。そしてそれを継続すれば、完璧とは言わないまでも、そうでないケースと比較して、ずっと健康に生きられる、高いパフォーマンスを発揮できる、ということです。
【目次】
はじめに
第1章 そもそも鍼灸ってなに?
鍼灸とは?
古来から続く鍼灸の歴史
鍼灸を支える「鍼灸理論」
鍼灸は気持ちが良いもの
鍼灸の良いところ
第2章 頭が火照り・足の冷えは万病の元?
頭寒足熱が健体康心
頭が火照るとこんなにもマズイ
足が冷えるのも、もちろんまずい
循環停止の怖さ
第3章 頭寒足熱で何が変わる?
頭寒足熱の効果
鍼灸から見た「うつ」の本質
第4章 自分でできる『頭寒足熱』
自宅でもできること
マインドフルネス瞑想
食事・睡眠
おわりに
【著者プロフィール】
山元大樹 1987年生まれ。国会資格はり師・きゅう師免許取得者、厚生労働大臣認可鍼灸養成学校教員資格者、一般財団法人日本プロスピーカー協会ベーシックプロスピーカー、鍼灸院ひなた院長。
山元大樹 1987年生まれ。国会資格は
鍼灸の仕事をしたかった兄が亡くなり、その遺志を継いではり師・きゅう師を志す。専門学校時代に鍼灸のすさまじい効能に衝撃を受け、鍼灸の本場と言われる中国への研修にも出向くなど、知識と技術の吸収に没頭する。その後、延べ90万人以上の施術経験がある師匠に出会い、9年間師事。技術と知識のみならず、心構えなども学ぶ。
東京都内にて自費専門鍼灸院にてキャリアをスタートし、これまで延べ10万人、20万件以上の症例に携わる。2022年、鍼灸院ひなたを開業。不妊、自律神経失調症、免疫疾患などの難病治療を目標とした施術を実施する。