
内容紹介
たびたび、トラブルの原因になる共有不動産。共有という状態が、不動産としての取り扱いや、関係者の意思統合を、時として非常に困難なものとする。
しかし共有不動産がどのようなものか、あるいは共有持分がどのようなものか、あまり知られていない。だからこそ、取り扱いがむずかしく、トラブルの原因になりやすい。
しかし共有不動産だからといって、必ずしも専門家の力が必要なわけではない。
正しい知識があれば、自身でもうまく取り扱うことが可能だ。トラブルを避けることもできるし、万が一発生しても、穏便に解決できるようにもなる。
資産の中でも、とりわけ不動産は、時として家族や親族の関係に大きな亀裂を生じさせる。本来なら、助け合うはずの尊い関係性が、不動産ひとつによって傷つけられるさまは、見ていて非常に胸苦しいものである。
本書は、共有不動産に特化した事業を進めてきた弊社が、共有不動産の基本的な知識や解決方法を、世に知らしめるための第一歩である。
【目次】
◆はじめに
◆第1章 共有不動産とはそもそも何なのか?
▼共有不動産とは
▼よくある共有不動産トラブル
◆第2章 共有不動産における共有状態の基本的な解決方法とそのメリット
▼共有状態の基本的な解決方法
▼共有不動産を手放すメリット
▼共有持分を早期に手放して現金化した事例
◆第3章 共有不動産に対する上手なアプローチ事例
▼全員で合意形成して一斉に売却する
▼自身が共有者の持分を買い取り一本化する
▼自身の持分を共有者に売却する
▼分筆する
◆第4章 共有不動産に関して問題・トラブルが起こった時の解決事例
▼共有持分専門業者に持分を売却する
▼共有物分割訴訟をおこなう
▼持分を放棄する
◆第5章 共有不動産のQ&A
◆おわりに
【著者プロフィール】
酒井 康博(さかい やすひろ)。1976年東京都生まれ。中央大学法学部卒。株式会社SA代表取締役、不動産鑑定士、宅地建物取引士、雇用クリーンプランナー。
株式会社SAは創業以来、共有持分を始め再建築不可、底地など権利関係が複雑な不動産分野に特化。
国土交通省の許認可を受け、宅建士登録のオンライン講習事業を展開する一方で、現在はハラスメント対策専門資格「雇用クリーンプランナー」を運営する一般社団法人の代表理事も務めている。