内容紹介
クリエイティブを科学しなければ、これからマーケティングにおいて、競走環境で劣後してしまうかもしれない時代が近づいています。
最初、興味を全く持ってなかった商品の、とある機能を知った瞬間に、「先に、それを言ってくれたらその場で買っていたのに。」と言った体験をされたことは誰しもあるのではないでしょうか。
クリエイティブは、まさにその「何を言うか」「どう言うか」を任された、とても重要な役割をになっているのです。
クリエイティブはデジタルマーケティングにおける「営業マン」です。その「営業マン」がユーザーに向き合わずトンチンカンな売り方を続けているといえば、その危機感を感じて頂けるのではないでしょうか。
これまでは、プロダクトアウト的な訴求でも十分売れてきたかもしれません。さらに、世代別性別にある程度、似通った興味思考があり、そこをターゲットに設計すると売れていたかもしれません。しかし、時代は、急速に変化しており、そのようなやり方だけでは通用しなくなってきているのです。
特に日本は、これから人口が減り、内需を満たすだけでは成長が難しい可能性が強くなってきています。海外へ販売を仕掛け、売っていくことができる必要があり、そこでの競争力が問われるのです。これが、私が感じている、日本のマーケティングの危機なのです。
今回、その訴えを通して、デジタルマーケティングにおける「クリエイティブの運用」がどうあるべきか、提唱させて頂きたく、執筆を進めさせていただくこととしました。
本書の内容をお読みいただくことで、日本のデジタルマーケティングに関わる1人でも多くの方々の危機感を高め、より良いクリエイティブを作るための考え方、進め方を理解いただける内容になっていると考えております。
このやり方を少しでも実践して頂くことで、日本が本当の意味でデジタルマーケティングに強くなり、多くの企業の競争力を高めるきっかけになれば幸いです。
【目次】
はじめに
第1章 日本のデジタルマーケティングは、重症です
1 クリエイティブはマーケティングである
2 マーケティングは、経営そのものである
3 クリエイティブは経営そのものである
4 クリエイティブの機能が分断している!
5 クリエイティブは、AIだけでは解決できない
6 「マーケティング」で負け続ける日本の将来
第2章 クリエイティブを科学せよ
7 「PD勘A」サイクルから、脱出せよ
8 クリエイティブを「科学する」とは?
9 今、劇的に、インプットが足りない
10 テストは、永遠に続くもの
11 科学することで、マーケティングや経営のあり方が変わる
第3章 クリエイティブの科学の始め方
12 マインドセットを、「アジャイル」に
13 クリエイティブの改善ステップ「MVC」モデル
【コラム】具体的にノングラフィックバナーでCPAを下げる方法
14 クリエイティブのKPIの置き方
15 広告バナーのクリエイティブテストの始め方
16 コピーライティングは◯◯を意識する
17 ランディングページのクリエイティブテストの進め方
18 インタラクティブLPの導入のススメ
19 テストの実施期間はどう決めたらいい?
20 クロスファンクショナルな人材を育てよう
21 実験計画法のススメ
第4章 クリエイティブの将来はこうなる!?
22 2023年は、クリエイティブの変革ポイントになる?
23 AR×クリエイティブ
24 居酒屋メニューも?クリエイティブが経済を活性化する
25 マーケティングとCRMは融合する
読者プレゼント
おわりに
著者紹介
【著者プロフィール】
村上和也。
兵庫県三田市出身、1981年生まれ。2004年に大阪市立大学商学部を卒業後、独立系システムインテグレータに就職し、エンジニアを経験し、その後、中小企業診断士の取得を転機に、様々なビジネスモデルを見て、支援したいという想いから、ウェブコンサルティング職を志願して、当時サーチエンジンマーケティングの事業を展開していた、株式会社アイレップにストラテジストとして転職。その後、R&Dチームをはじめとするいくつかの組織の立ち上げに関わり、2014年に志願して子会社の取締役に転籍。2年の任期を経て、2016年に現在の株式会社Insight science(当時 株式会社エフォートサイエンス)を創業し、代表取締役に就任。以降、クリエイティブに関わるソリューションの開発に取り組み、現在に至る。