人生にはいくつもの分岐点があります。いつどんな言葉に出会ったかがその先の人生を決めているといっても、けっして過言ではないでしょう。

そして実は成功もまた、使う言葉で９割が決まるのです。成功者ほど、高級車や立派なスーツを武器にはしていません。お金がなくては出来ない経営方法など本当はないのです。成功する人は、誰でも無料で使える言葉を、愛情を、笑顔を、感謝こそを上手く使っているということを、この本の著者である僕－高見恭平は多くの経営者たちから学んできました。

学校を飛び出しさまよった青春時代を経て、就職後のダブルワークで飛び込んだ飲食業界。この頃、僕が初めて思い描いたのは「自分の店を持つ」という大きな夢でした。24歳で起業を果たしてから13年目になる今は、焼肉店やカラオケBARなどを経営しながら、多くのスタッフたちと充実した毎日を過ごしています。

経営者としての悩みは尽きません。中でも特に多くの割合を占めるのが、人間関係の悩みでした。これまで僕自身もいろいろと考えさせられてきましたが、悩んできたことそのものを失敗や無駄とは思っていません。むしろ、何度も壁にぶつかり、悩んだ結果得た気付きの積み重ねこそが、今の自分を形作っていると感じています。

経営の中で学んだ先人の言葉。悩みの中から自然に生まれてきた言葉たち。自分なりに考えて心に刻み、時にはブラッシュアップしてきた名言や格言は、これまで何度も僕の心を支えてくれました。そして僕自身の太い幹となって、人生そのものまでも支えてくれたのです。

こうした宝物のような言葉たちを、今僕は自分の店で働くスタッフたちにも積極的に伝えています。さまざまなバックグラウンドを持つ彼らの心のモチベーションを上げ、時には人生を変えるヒントとなる名言や格言たち。かつての僕がそうだったように、彼らも今また言葉によって支えられているのです。

成功は他人が決めるものですが、幸せは自分が決めるものです。自分自身を輝かせるための解釈は、ひとつだけではありません。この本では、かつての僕と同じように人生の目標を持てずにいる若い人たちに向けた、いくつものすばらしい言葉をお伝えします。優しく力強い言葉が、今立ち止まっているあなたの気持ちを整えて、背中を押してくれるはずです。

【目次】
第１章 「できるか、できないかじゃない！やりたいか、やりたくないか！」～田舎の悪ガキだったあの頃のこと
・入学直後に即停学！？くすぶりまくった若き日々
・ポンコツから夢を持って輝く人生へ～ダブルワークで飛び込んだ飲食業界
・夢ができたからこそがんばれた
・雑用ほど最強な仕事はない

第２章　「人材育成は自分育成」～こんな俺でも変われる！訪れた転機と努力
・24歳で地元密着型焼肉店を開業！「一国一城の主」のはずがやんちゃスタッフに手こずる日々
・救世主現る！経営の「師匠」の言葉で成長
・地元の若者を育てたい！輝かせたい！～かつての自分へ贈るエール
【1】スタッフを育てるのに必要なこととは？
・相手の気持ちを受け止める
・人としての自分を見せる
・みんなで夢を共有することで理想に近づいていく
【2】名言・格言は一撃で相手を納得させる最強ツール
・人は納得してこそ動く生き物
・他人と過去は変わらない。他人を変える前に自分が変われ！
・「夢」や「なりたいもの」がない人が輝く方法
【3】スタッフが輝ける場所をつくる
　・好きなことに勝るものはない
・お客様に徹底的に喜んでいただくことで得られる喜び
・僕がお給料以外にプレゼントできるもの～言葉で磨く人間力
・夢を持つ大人の背中を見せたい

第３章　「言葉が人生をつくる」〜人生を切り拓く珠玉の名言の数々
・経験から語るメンタルマネジメントの大切さ
「事実はひとつ、解釈はふたつ」
「人はなりたい自分になれる」
「自転車の法則」と「一歩を踏み出す勇気」
「人生で一番後悔することは、失敗したことじゃなく何もしなかったことだ」「途中であきらめるから『失敗』になる」

【著者プロフィール】
高見恭平（たかみ・きょうへい）
全日制高校を1年で中退し、夜間の定時制高校に編入するもわずか５日で停学。ろくに学校にも行かず、刺激を求めてフラフラとする毎日だった。20歳で何とか夜間高校を卒業し就職したが生活が苦しく、２年後に焼肉店とのダブルワーク生活をスタート。自分の店を開くという夢を持つようになり、すべてを捨ててがむしゃらに働き、24歳で独立を果たした。現在は株式会社ココレアダイニングの代表取締役として店舗展開中。